今月の特集1 血球貪食症候群を知る
扉
山田 俊幸
pp.1041
発行日 2016年10月15日
Published Date 2016/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542200949
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“CRP高値など炎症反応が強いのに白血球数が少ない”という乖離状態に遭遇したら,思い浮かべるべき病態に“血球貪食症候群”があります.この病態は,その呼び名も含めてわかりづらい部分が多かったのですが,近年,その概念がある程度固まったことを受けて,今回,特集として取り上げました.
病態の概念,主役となるマクロファージの活性化機構,臨床検査成績などを専門の方々に解説いただき,また,骨髄塗抹標本や病理組織標本における血球貪食像の観察についても説明をいただきました.骨髄像においては,血球貪食像だけでなく,ウイルス感染の場合は異型リンパ球,悪性リンパ腫の場合はリンパ腫細胞と,所見をしっかりと報告することが臨床検査室に期待されています.
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