今月の特集2 感染症診断に使われるバイオマーカー—その臨床的意義とは?
扉
岩田 敏
pp.399
発行日 2016年4月15日
Published Date 2016/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542200792
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感染症診断のゴールドスタンダードは,感染病巣からの病原微生物の検出ですが,実際の臨床現場では,微生物学的検査以外にもさまざまな指標を使って感染症についての評価が行われています.バイオマーカー(生物学的指標)は“生体内の生物学的変化を定量的に把握するため,生体情報を数値化・定量化した指標”と定義され,臨床的には“正常なプロセスや病的プロセス,あるいは治療に対する薬理学的な反応の指標として客観的に測定・評価される項目”であると位置付けられています.感染症診療においても,感染症の状態や変化,治癒の程度を評価する指標としていくつかのバイオマーカーが用いられています.
本特集では,最近注目されている項目を中心に,感染症診断に使われるバイオマーカーを取り上げ,その臨床的意義について解説していただきます.微生物由来の成分で厳密にはバイオマーカーとは言えない項目につきましても,臨床上重要な感染症診断の指標ということで一部取り上げておりますので,併せて参照してください.
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