今月の特集2 グローバル化時代の耐性菌感染症
扉
岩田 敏
pp.43
発行日 2016年1月15日
Published Date 2016/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542200676
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抗菌薬が医療の世界で使用されるようになって以来,各種抗菌薬に耐性を示す耐性菌による感染症は,常に臨床上の問題となってきました.耐性菌感染症への対策には,施設内で耐性菌が広がらないようにするための感染防止対策の徹底,耐性菌を増やさないようにするための抗菌薬適正使用,耐性菌感染症に有効な新規抗菌薬の開発やワクチンの導入を含めた治療法および予防法の開発などが挙げられます.人の行き来や物流のグローバル化が進む今日,ある地域で増加した耐性菌が短期間で世界に広がるというような状況も実際にみられており,耐性菌感染症への対応は,地球規模で評価し考えていく必要があります.本特集では,そのような耐性菌感染症の疫学と診断・治療・予防上の問題点について,臨床上重要な耐性菌を中心に解説していただきます.
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