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Ⅲ章 報告前に必要なチェック
〔生化学検査〕
急性冠症候群における心筋マーカー(CK-MB以外)
藤田 孝
1
1藤田保健衛生大学病院臨床検査部
pp.1222-1224
発行日 2015年10月30日
Published Date 2015/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542200579
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緊急性
クレアチンキナーゼ(creatine kinase:CK)-MB以外で心筋マーカーとして多く利用されている項目は,トロポニン,心臓由来脂肪酸結合蛋白(heart-type fatty acid-binding protein:H-FABP),ミオグロビンである1).いずれの項目も急性心筋梗塞の診断で重要な役割を果たしている.特に心筋トロポニンは心筋に高い特異性を示すことから,急性冠症候群の微小心筋傷害や心不全患者の潜在性心筋傷害を検出することが可能である.
近年,トロポニンの高感度測定が可能となり,発症早期の検出能力が上がっている2).H-FABPとミオグロビンは急性心筋梗塞の発症早期から上昇を認めるため,早期診断に有用である.
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