増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ
Ⅲ章 報告前に必要なチェック
〔生化学検査〕
電解質—Ca,iP,Mg
川崎 健治
1
1信州大学医学部附属病院臨床検査部検体検査部門
pp.1160-1170
発行日 2015年10月30日
Published Date 2015/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542200567
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緊急性
カルシウム(calcium:Ca),無機リン(inorganic phosphorus:iP),マグネシウム(magnesium:Mg)の濃度異常は,意識障害,呼吸障害,心不全などの致死的症状や合併症を示すことがあるため1〜3),異常値が出現した際は電子カルテで状況を確認し,依頼医へ速やかに報告すべきである.これらの測定値は高くても低くても異常値として報告する必要がある.
Caは血液ガス装置で全血中のCaイオン濃度を測定することがあり,Mgも全血中のMgイオン濃度を測定する機器が存在する.これらの装置は救急部に設置されていることがあるため,すでに依頼医がこれらの異常を把握している場合や,血清Ca値の報告よりも前に血液ガスの結果異常を依頼医に報告する場合がある.
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