今月の特集2 ブラックボックス化からの脱却—臨床検査の可視化
扉
山内 一由
pp.1491
発行日 2014年11月15日
Published Date 2014/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542200093
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自動化した分析機器,キット化した試薬,あるいは備え付けのソフトウエアをただマニュアル通りに漫然と使っているだけでは,日常検査のなかで遭遇するトラブルに十分対応し,改善につなげることができません.また,こうした状況では検査の現場がイニシアチブをとって検査を絶えずアップグレードしていくこと,あるいは千載一遇ともいえるまれな症例をみつけ出し,科学的な説明を加えていくことなど不可能です.臨床化学検査は最も自動化と標準化が進んだ領域ですが,検査に携わる者が受け身になり,“使いこなそう”という意識が希薄になると,たちまちブラックボックス化が進んでしまう危うい領域でもあります.本特集では,臨床化学検査を事例として,いかにブラックボックス化に立ち向かい,脱却していくかについて手ほどきをしていただきました.臨床化学のみならず他の検査領域でも,お役立ていただけるものと確信しています.
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