特集 はじめよう,検査説明
免疫
12 IgG4の検査方法と結果の考え方を教えてください
亀子 光明
1
1群馬パース大学保健科学部検査技術学科
pp.1314-1315
発行日 2013年10月30日
Published Date 2013/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103641
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1.IgG4の検査法とその測定目的
現在,IgG4測定は,専用の分析装置を用いて免疫比朧法によって測定され1),自己免疫性膵炎(autoimmune pancreatitis;AIP)と膵癌の鑑別に用いられる.IgG4測定に関する記載は,「自己免疫性膵炎臨床診断基準2006」に示され,最新版の「自己免疫性膵炎臨床診断基準2011」ではガイドラインとして示されており2),IgG4の値が135mg/dL以上であれば,AIPの可能性が高いとされる.IgG4が高値を示した場合,AIPの可能性は80%程度であり,特異度も98%とされるが3),膵癌でもIgG4は上昇するので,膵癌を否定することはできない.余談ではあるが,小説「神のカルテ3(夏川早介著)」の中で,AIPを膵癌として手術したという記述がある.それだけ当時は,AIPの鑑別は難しかったものと思われる.
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