特集 はじめよう,検査説明
一般検査
3 CPRの安定化剤を混入した蓄尿で,24時間C・Crの測定は可能ですか?
白井 秀明
1
1千葉労災病院中央検査部
pp.1194-1195
発行日 2013年10月30日
Published Date 2013/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103581
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1.C-ペプチドとは
C-ペプチド(CPR)は分子量3,617でインスリンの前駆物質であるプロインスリンの構成成分である.膵β細胞内でインスリン部分とC-ペプチド部分(アミノ酸31個)に分離されて血中に同程度の割合で放出される.尿中の排泄量は,血中CPRと高い相関を示し,インスリン投与やインスリン抗体またはプロインスリンの干渉を受けずに測定できる.尿CPR検査は,1日分ためておいた尿(蓄尿)を用いてCPRを測定し,1日排泄量を調べる.すなわち,血中CPR検査でわかるのが一時的なインスリン分泌量であるのに対し,尿中CPR検査は一定期間のインスリン分泌量を調べることができる.尿中CPR測定では,細菌汚染,蛋白分解酵素などの影響により分解・変性を受け低値に測定されるため,C-ペプチド安定化剤を使用する.
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