特集 医療・福祉施設における感染制御と臨床検査 感染制御対策Q&A
心臓血管外科の術後患者にMRSA菌血症のアウトブレイク
草地 信也
1
1東邦大学医学部外科学第3講座
キーワード:
MRSA
,
心臓手術
,
アウトブレイク
Keyword:
MRSA
,
心臓手術
,
アウトブレイク
pp.1378-1380
発行日 2009年10月30日
Published Date 2009/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102154
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症例:心臓血管外科で大動脈弁置換術を実施した60歳の男性が,術後3日目に発熱し,血液培養でメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が検出された.胸骨正中切開の縫合部位にも感染徴候があり,同部位の分泌物からもMRSAが検出された.この患者以外に,同じ病棟で最近1か月以内に心臓血管外科で手術を受けた腹部大動脈瘤の患者,心臓ペースメーカー植込み術を行った患者の2名がMRSAによる術後創感染を発症していた.なお心臓血管外科では周術期感染予防のための抗菌薬として,セファゾリンを手術直前から術後3日間使用している.
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