編集者への手紙
他の投与薬剤の影響により血中バルプロ酸濃度に著明な低下を認めた1症例
山田 満
1
,
河村 ゆき江
1
,
小味渕 智雄
1
1大阪赤十字病院臨床検査部検体検査二課臨床化学
キーワード:
血中バルプロ酸濃度
,
酵素免疫測定法
,
カルバペネム系抗生物質(メロペネム)
Keyword:
血中バルプロ酸濃度
,
酵素免疫測定法
,
カルバペネム系抗生物質(メロペネム)
pp.446-447
発行日 2003年4月15日
Published Date 2003/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100930
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1.はじめに
大阪赤十字病院臨床検査部では,抗てんかん剤をはじめ強心剤,抗癌剤および気管支拡張剤など,合計7種の血中薬物濃度の測定を酵素免疫測定法ならびにラテックス凝集比濁法を用いて,日常の臨床検査項目として実施している.最近,この血中薬物濃度の測定において,抗てんかん剤のなかでも当院で汎用されているバルプロ酸(デパケン:協和醗酵工業株式会社)の血中濃度が,バルプロ酸の投与量とその測定値の間に理解しがたいほどの急速な濃度の低下を示した症例を経験した.今回,その原因を追求するため当該患者の病態ならびにその治療方法などについて調査したので報告する.
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