Japanese
English
研究
LPS刺激によるTNF-α産生能の新しい簡便測定法
A Novel Convenient Assay for LPS-stimulated TNF-α Production.
小林 幸司
1
,
稲垣 孝司
1
,
阿部 佳子
1
,
栗山 澄
1
,
西村 典子
2
,
小宮山 豊
2
,
高橋 伯夫
2
Koji KOBAYASHI
1
,
Koji INAGAKI
1
,
Yoshiko ABE
1
,
Kiyoshi KURIYAMA
1
,
Noriko NISHIMURA
2
,
Yutaka KOMIYAMA
2
,
Hakuo TAKAHASHI
2
1積水化学工業株式会社メディカル研究所
2関西医科大学臨床検査医学講座
1Medical Research Laboratory, Sekisui Chemical Co., LTD
2Department of Clinical Sciences and Laboratory Medicine, Kansai Medical University
キーワード:
自然免疫
,
TNF-α産生
,
リポ多糖
,
マクロファージ
,
簡便・迅速測定法
Keyword:
自然免疫
,
TNF-α産生
,
リポ多糖
,
マクロファージ
,
簡便・迅速測定法
pp.593-597
発行日 2004年5月15日
Published Date 2004/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100503
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〔SUMMARY〕 Toll様レセプターを介した自然免疫系の機能を簡便,迅速に評価する手法として,LPS刺激による全血でのTNF-α産生能の新しい測定法を考案し,その測定条件と性能について検討した.
本法は,採血からTNF-α産生反応までの操作をほぼ閉鎖系で処理できるため,簡便・迅速でエンドトキシン汚染の恐れが少ない方法である.
TNF-α産生反応の最適培養条件は,LPS濃度が100EU/mlで,培養時間が4時間であった.従来の分離単核球や希釈全血を用いる方法よりも約1/1,000量のより生理的なLPS濃度での反応であり,培養時間も24時間から大幅に短縮できた.
本法の同時再現性の変動係数は約3%であり,健常者31例の個体間差の変動係数は,約30%と良好な性能であった.
以上,本法は自然免疫系の機能を研究するための新しいツールとして役に立つことが期待される.
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