編集者への手紙
ALT優位の血清アミノトランスフェラーゼの肝外組織由来の可能性
小林 正嗣
1
,
木村 隆
1
1(財)近畿健康管理センター
キーワード:
中性脂肪水解酵素
,
(Asp+Asn)/Ala比
,
AST/ALT比
Keyword:
中性脂肪水解酵素
,
(Asp+Asn)/Ala比
,
AST/ALT比
pp.112-115
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100410
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1.はじめに
成人男性において血清アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(aspartate aminotransferase;AST)およびアラニンアミノトランスフェラーゼ(alanine aminotransferase;ALT)の軽度上昇例の頻度が高いことについて,筆者は先に,脂質代謝関連蛋白,特に中性脂肪水解酵素(triglyceride lipase)の産生に伴うアミノトランスフェラーゼの誘導の亢進(産生の増大)の可能性を推定した1,2).しかし,今日,ヒトの中性脂肪水解酵素については,肝性リパーゼ(hepatic triglyceride lipase;HTGL),リポ蛋白リパーゼ(lipoprotein lipase;LPL)およびホルモン感受性リパーゼ(hormone sensitive lipase;HSL)のほかに,あらたに脂肪組織などにおける脂肪トリグリセライドリパーゼ(adipose triglyceride lipase;ATGL)の存在とそのアミノ酸構成が明らかにされたことから,本稿では,これらの最近の知見に基づき,先の記述1,2)を訂正する.
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