今月の主題 乳癌と臨床検査
巻頭言
乳癌と臨床検査
坂本 穆彦
1
Atsuhiko SAKAMOTO
1
1杏林大学医学部病理学教室
pp.7-8
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100392
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WHOの解説によれば,乳癌はヒトの癌のなかでは最もよくみられるものの一つであり,女性に発生するすべての癌の約4分の1を占めるという.乳癌は西欧化したライフスタイルと関係があり,したがって,経済が発達している国では高頻度でみられる.他のリスクファクターとしては早期の初潮や晩期の出産が挙げられている.乳癌の発生には遺伝的要因が関与する場合もある. 早期発見と治療の進歩のおかげで,いくつかの国では乳癌の死亡率が低下傾向を示しだした.cDNA発現プロファイルを用いることによって,個々の患者についての臨床経過の予測も可能となりつつある.
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