今月の主題 視機能
総論
眼疾患の分子遺伝学的検査
堀田 喜裕
1
Yoshihiro HOTTA
1
1浜松医科大学医学部眼科
キーワード:
分子遺伝学
,
眼感染症
,
遺伝性眼疾患
Keyword:
分子遺伝学
,
眼感染症
,
遺伝性眼疾患
pp.1069-1076
発行日 2005年10月15日
Published Date 2005/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100264
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〔SUMMARY〕 眼疾患を対象とした分子遺伝学的検査について,眼感染症と,遺伝性眼疾患に分けて解説する.眼感染症としては,アデノウイルス,エンテロウイルス,クラミジアによる結膜炎や,ヘルペスウイルスによる角結膜炎,桐沢型ぶどう膜炎とその関連疾患などが対象となる.涙液や,前房水から得られたDNAをPCR法で増幅して原因病原体のDNAを同定する.遺伝性眼疾患に対して分子遺伝学的検査が一般化しているのはレーベル病である.その他の遺伝性眼疾患の原因遺伝子に対する知見は膨大になりつつあるが,現状で検査が一般化しているとはいいがたい.一部の研究機関で,角膜ジストロフィ,網膜ジストロフィ,網膜芽細胞腫,眼先天異常,緑内障などの遺伝子診断が主として研究目的で行われている.〔臨床検査 49:1069-1076, 2005〕
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