特集 第2次医療法改正のインパクト
第2次医療法改正までの歩み—21世紀の医療供給体制をめぐる動きとその焦点
高木 安雄
1
Yasuo TAKAGI
1
1社会保障研究所調査部
pp.1058-1063
発行日 1992年12月1日
Published Date 1992/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903779
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なぜ医療法改正は難しいのか
医療における需要と供給のバランス問題
第2次医療法改正がようやく成立した.平成2年5月の国会提出以来2年1か月かかっているが,前回の第1次医療法改正が2年9か月もかかって成立したことを考えれば,関係者の合意形成はそれでも早くなっている.21世紀の高齢化社会を迎えて,医療供給体制の改革の必要性がより浸透している結果といえよう.
もっとも,ようやく成立した医療法改正も,特定機能病院などに関する政省令の具体的な詰めの段階で大学病院などの抵抗に会い,すんなりとは施行できないでいる.それだけこの法律は,厚生省にとって難物なのである.
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