特集 女性医師と病院
医学部女子学生と大学医局における女性医師—東京女子医科大学を中心に
大澤 真木子
1
,
西蔭 美和
2
,
伊藤 万由里
1
,
加藤 郁子
3
1東京女子医科大学小児科
2東京女子医科大学形成外科
3東京女子医科大学公衆衛生
pp.716-721
発行日 2002年9月1日
Published Date 2002/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903604
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医学部女子学生数と女性医師数(表1)
女性医師数は,平成12年には34,848名となり,医師総数に占める割合は14.3%で,医師7人中1人が女性となった1).昭和40年代後半に約10%であった女子医学生の割合は,平成5年度には入学者の30%を占めている.表1に示すように卒業生の割合でみると,平成4年以降には,女性が医学科卒業者の2割以上を占め,平成12年には,3割に達した2).毎年の新医師数は約8千人であり,その3割,約2,400人が女性医師である.すなわち今や卒後3年までの若手医師,すなわち研修医や常勤若手医師の3人に1人は女性であり,日本の医療のあり方を考える上で,女性医師の存在は無視できない数に達した.
筆者に与えられた課題は,大学医局との関連で東京女子医大生の動向を中心に述べるというものである.毎年約2,400人の女性医師が生まれる中で,本学卒業生は約100人であるので,その5%にも満たない.東京女子医大生の動向をもって大学における女性医師像を代表することは不可能であるが,その限界を意識した上で記述を試みる.
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