特集 病院と資金調達
金融機関からみた医療機関の格付
京極 孝
1
,
川上 浩一
1
1株式会社大和銀行融資企画部
pp.224-228
発行日 2001年3月1日
Published Date 2001/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903220
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金融機関が融資を行うに当たって,取引先の返済能力を検討し,信用状態を把握すること,また信用状態や債務履行状況に応じて取引条件などを決定,変更していくことは最も基本的な事柄である.
信用状態の把握およびこれに基づいた取引先の区分などの具体的方法や内容は,時代とともに変化がみられるが,現在では「信用格付」制度が広く用いられている.この制度は,経済環境や金融の高度化・複雑化に伴う多様なリスクに対応し,併せて金融機関としての健全性や効率性を確保することを目的として成立してきたものである.そして個々の取引先に対する融資取上げの可否,取引方針,取引条件などの決定や事後管理において評価の基本となるとともに,各金融機関が保有する融資ポートフォリオ全体の信用リスクをコントロールするうえでも重要な役割を担っている.
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