癒しの環境
においのない身体と癒し
長 千郷
1
1横浜市立大学医学部附属病院
pp.255
発行日 1999年3月1日
Published Date 1999/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902652
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病院のにおいはなくなっていない
病院のにおいというとクレゾールのにおいを思い浮かべるが,今では消毒液はほとんど無臭であり,薬剤臭は昔より少なくなった.しかし,現在も病院は様々なにおいに満ちており,患者の安静,食欲,睡眠などの健康問題に大きな影響を与えている1).病院でのにおいの発生源としては,①環境因子によるもの(トイレ,汚物などの廃棄物,排水口や空調からのにおいなど),②患者自身から発生するもの(悪性腫瘍の開放創,褥瘡など),③医療者その他から発生するにおいがある.清潔な環境作り,換気の励行,ごみ箱の密閉,臭気源の除去など医療者の基本的な努力で解決できることも多い.
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