病院管理フォーラム 看護管理・7
感染管理・1—新しい感染症の考え方と経済的問題点
嶋森 好子
1
1東京都済生会向島病院看護部
pp.920-921
発行日 1998年10月1日
Published Date 1998/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902524
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新潟県の特別養護老人ホームの職員を含む入所者27人への結核の集団感染や(1998年7月29日朝日新聞),厚生省生活衛生局食品保健課長通知(8月17日付け)による,イタリアからの輸入食品「グリーンオリーブ」に由来するボツリヌス食中毒に関する「ボツリヌス食中毒の発生について」の通知,また,世界最大となった腸管出血性大腸菌O157の集団発生など,制圧されたはずの急性伝染病が,日常生活の中で新たな脅威となっている.厚生省は,1997年伝染病予防法の改正案を国会に提出し,現在継続審議中である.
このような現状において,病院における感染防止対策の重要性も増してきた.それは感染防止対策が,患者の苦痛を少なくすることだけに止まらず,ケアをする看護婦の負担を軽くすることや,患者や家族からの医療訴訟を避けるという意味からも重要な課題であるからである.
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