シンポジウム 看護の経済的評価・2
質の高い看護の評価
川島 みどり
1
1特定医療法人健和会臨床看護学研究所
pp.810-812
発行日 1998年9月1日
Published Date 1998/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902494
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私は40数年の経験から看護についてはわかっているつもりですが,「経済」のことについては素人です.ただ,看護職が「経済」にあまり関心がなかった時代にも,看護婦は「経済」に関心を持たなければならないと,発言してまいりました.ただ,最近のようにすべてが経済中心のようなご時世では,私の生来のへそ曲がりなところから,「それでいいの?」といいたくなります.そういったことで今日は,日ごろ考えている看護の質を中心にお話いたします.
私は長年の看護婦生活の中で臨床看護に価値を置いてきました.看護の専門性は臨床看護のレベルを高くすることにあると思い続け,その考えは今も変わっていません.具体的には対象となる人々の尊厳を守り,すべてのプロセスが安全である看護提供システムを整え,個々の看護婦の技術レベルを高め,チームとしての技術水準を高くしていくということにかかっています.
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