特集 病院におけるマルチメディア
診療支援とマルチメディア
山本 隆一
1
1大阪医科大学中央検査部,病院情報システム企画室
pp.217-220
発行日 1997年3月1日
Published Date 1997/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902047
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医療の情報化は最初は事務的な手続きの合理化と効率化のための,レセプトコンピュータから始まつた.現在,整備が進められているオーダリングシステムは診療現場に情報端末が持ち込まれたという点で,レセプトコンピュータより進歩しているが,その基本機能は事務的な手続きの合理化,省力化にとどまっている.事務手続きを合理化することによつて,本来の診療行為にさける時間や労力を増加させる効果があるかも知れないが,直接的な診療支援がその機能の本質的なものではない.
しかし,診療現場にコンピュータが持ち込まれた点は,診療支援を考える上で一つのターニングポイントとみることもできる.オーダリングシステムは一応の成果を上げており,持ち込まれたコンピュータ,つまり,情報端末は機能的には変化しても今後も置かれ続けるであろう.情報端末といっても昨今は高機能のコンピュータそのものであり,種々の用途に用いることが可能である.
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