医学ごよみ
7月—July 文月
木村 專太郎
1
1医療法人喜悦会那珂川病院
pp.707
発行日 1996年7月1日
Published Date 1996/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901871
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□19日 放射免疫検定法の開発
ホルモン定量などの“radioim-munoassay”法を開発し,1977年ノーベル医学生理学賞を受賞したヤロー(Rosalyn S Yalow,1921〜?)が,米国ニューヨーク市で生まれた日である.
彼女は18歳のとき,原子爆弾を開発したフェルミ(Enrico Fermi,1901〜1954)の講演をコロンビア大学で聞き,核分裂で発生する放射性同位元素が,医学など平和的に利用され得ることを知り,将来,物理学者になりたいと思った.彼女はニューヨーク市立ハンター女子大学で物理学を学び,とくに原子物理学に興味を抱いていた.1941年イリノイ州大学工学部に入学した.1943年に同じ大学院生であったアーロン・ヤローと結婚し,1945年博士課程を終了した.二人はニューヨークに戻り,彼女はブロンクスのベテランズ病院のラジオアイソトープ研究室に就職し,生化学の仕事に就いた.
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