医学ごよみ
7月—July 文月
木村 專太郎
1
1医療法人喜悦会那珂川病院
pp.715
発行日 1995年7月1日
Published Date 1995/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901566
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□1日 間接喉頭鏡の開発者
先月号の6月7日の項で,間接喉頭鏡を臨床に応用したツェルマーク(Johann N Czermak, 1828〜1873,ドイツ)のことを述べた.そのさいにスペインの声楽家ガルシア(Manuel Garcia,1805〜1906)が,太陽光線を光源にして,歯科用の小型柄付き反射鏡を用いて自分の喉頭を観察する術を見つけたことを述べた.7月1日はこのガルシアの命日である.
ガルシアは1805年3月17日に,スペインの有名なテノール歌手の息子として生まれた.パリ音楽院教授に就任したのちロンドンに移り住んだ.そして1854年9月のある日たまたまパリにて休暇中,パレ・ロワイヤルの中庭の窓ガラスに反射している太陽を見て,喉頭鏡のことを思いついたという.
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