特集 新しい長期療養サービス
介護力強化病院の運営経験から
木下 毅
1
,
渡辺 庸一
2
Takeshi KINOSHITA
1
,
Yoichi WATANABE
2
1医療法人愛の会光風園
2医療法人社団一穂会
pp.568-574
発行日 1991年7月1日
Published Date 1991/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900958
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
人件費への配慮を望む
医療管理料導入に伴う変化
平成2年5月から特例許可老人病院入院医療管理料IIを導入した.老人特例1類看護からの変更で,看護・介護者の数はすでに充足されており,山口県では実績1か月が承認要件となっていたので,あまり問題もなく認められた.実績期間が短かったので,承認に当たっての経済的負担がなくて良かったが,おむつ代等の自己負担分については細かく原価計算が要求され,その分しか認められず,厳しい面があった.
保険請求事務はずいぶん楽になった.198床の病院の請求事務が1人でできるし,レセプト点検も今までの3分の1位の時間で済むようになり,医師の負担も減った.検査のため,あるいはちょっとした投薬のために病名をつけることもなくなり,ほとんどの例で5病名以下となった.平成2年4月の診療報酬改定で介護力強化が評価されるらしいとの情報を得て介護者をできるだけ雇用していたので良かったが,思っていたより広い範囲でマルメられてしまったので,新入事務員があまって少々困ったりもした.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.