特集 どうする中小病院
わが国における私的中小病院の「これまで」と「これから」
川渕 孝一
1
1国立医療・病院管理研究所医療経済研究部
pp.204-210
発行日 1993年3月1日
Published Date 1993/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900309
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医療サービスの供給者として私的病院と公的病院が存する.
わが国の医療供給システムの特徴として,明治以来の長い伝統を持つ私的病院が,わが国の医療機関の中心的存在として発展を遂げてきたことが挙げられる.これは,わが国の医療制度が自由開業医制を原則としてきたことによるものである.すなわち,個人診療所が規模を拡大することによって個人病院へ,そして医療法人へと成長し,さらには,総合病院・救急病院への転換,病院の病床・病棟の増設という歴史的過程が明治以来存続してきたわけである.その結果として,公的病院に比べて私的病院の規模は小さくなっている.
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