事例 医療施設間連携
民間病院オープン化の成果と課題—小文字病院の経験から
津村 隆三
1,2
,
江田 修
3
Ryuzo TSUMURA
1,2
,
Osamu KOHDA
3
1和白病院地域医療室
2前小文字病院地域医療室
3医療法人財団池友会小文字病院医事課
pp.175-179
発行日 1992年2月1日
Published Date 1992/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900037
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市のオープンシステムと競合を懸念される中でスタート
小文字病院のオープン化を基本とした病診連携のシステムは,いま新たな発展段階を迎えている.このシステムは昭和60年9月,北九州市医師会と各市立病院との間でつくられた「オープンシステム」と時を同じくして独自に発足した.このため双方が競合し対立しかねないとの懸念が医師会の一部には根強くあり,特に2つのシステムがカバーする地域内においては,医師会への挑戦と受け取る向きもなくはなかった.
しかし,住民から厚い信頼を得た開業医の患者中心の医療に支えられ,地域医療を発展させる原動力の役割を果たすようになったシステムは,医師会も認めるところとなり,小文字病院と医師会双方を協調・調和へと向かわせた.小文字病院は今秋(91年)開院10周年を迎えたが,これに先立つ春には待望久しかった医師会への加入も実現した.
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