特集 ポストコロナを見据えた公立・公的病院と民間病院の役割分担
総論
ポストコロナの地域医療を支える公立病院の役割—総務省の立場から
犬丸 淳
1
1総務省自治財政局準公営企業室
キーワード:
公立病院の役割
,
公立病院改革
,
地域医療構想
,
新興感染症対応
,
公立病院経営強化ガイドライン
Keyword:
公立病院の役割
,
公立病院改革
,
地域医療構想
,
新興感染症対応
,
公立病院経営強化ガイドライン
pp.317-321
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211657
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■はじめに
今般の新型コロナウイルス感染症対応では,各地域において,全ての医療機関が役割分担と連携をしつつ,総力を挙げて対応を行っている.まずは,医療従事者の皆様のご尽力に,この場を借りて,心より感謝申し上げたい.
一方で,コロナ禍において,医療提供体制に対する国民の関心はかつてなく高まっている.医療を受ける側のニーズは,リーズナブルな負担で,安心・安全で質の高い医療を受けたいということであり,公立,公的,民間という区分は,あまり重要ではないように思われる.開設主体はさておき,各地域の中で,持続可能な形で医療提供体制が確保されることが何よりも重要であろう.
本稿では,そのような国民・住民の期待に応えるために,ポストコロナの地域医療において公立病院が果たすべき役割について,基本的な考え方とこれまでの公立病院改革の取り組みを概観した上で,今後の公立病院経営強化の取り組みについて,地域医療構想との関係も含めて述べていきたい.なお,文中意見にわたる部分については,筆者の私見であることをお断りしておきたい.
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