特集 働き方改革のための生産性向上
看護業務の生産性向上
看護業務とチーム医療
習田 由美子
1
1厚生労働省 医政局看護課 看護サービス推進室
キーワード:
看護師
,
特定行為研修
,
タスク・シフト/シェア
,
看護業務効率化
,
チーム医療
Keyword:
看護師
,
特定行為研修
,
タスク・シフト/シェア
,
看護業務効率化
,
チーム医療
pp.426-428
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211428
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■看護業務の生産性向上の必要性
経済財政諮問会議では,2040年までの人口構造の変化を踏まえた医療・福祉サービス改革による生産性の向上に向けた取り組みの推進が掲げられており,具体的な取り組みとして,タスク・シフティングを担う人材の育成等が含まれている.なかでも医療従事者の働き方改革を進めるに当たり,2024年の医師の時間外労働時間規制の適用開始も見据え,実効的なタスク・シフティング,タスク・シェアリング(以下,タスク・シフト/シェア)への取り組みが必要とされている1).
厚生労働省では「医師の働き方改革に関する検討会」を開催し,報告書2)において,医療専門職種それぞれが自らの能力を生かし,より能動的に対応できる仕組みを整え,医師から他職種へのタスク・シフト/シェアを一層推進することの重要性を示している.労働時間短縮を強力に進めていくための具体的方向性の一つとして,医療機関内のマネジメント改革(管理者・医師の意識改革),医療従事者の合意形成の下での業務の移管や共同化(タスク・シフト/シェア)が挙げられている.特に,医師からのタスク・シフト/シェアを期待されている看護師の業務については,特定行為はもちろんのこと,特定行為研修を受けていない看護師が包括的指示を受けて診療の補助行為を行うことを一層推進することがタスク・シフト/シェア推進に有効であるとの指摘があった2).
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