特集 急増する高齢者救急—医療提供体制の見直しと自院の役割
各論:高齢者救急に対する医療提供体制の在り方を考える
急増する高齢者救急に対応する医療提供体制の構築—厚生労働省の救急・災害医療提供体制等に関するWGと東京都の地域医療構想調整会議の議論を踏まえて
猪口 正孝
1
1医療法人社団直和会・社会医療法人社団正志会
キーワード:
高齢者救急
,
ACP
,
アドバンス・ケア・プランニング
,
地域医療構想
Keyword:
高齢者救急
,
ACP
,
アドバンス・ケア・プランニング
,
地域医療構想
pp.512-516
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211948
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■はじめに
日本では2025年に後期高齢者人口のピークを迎えるが,65歳以上の高齢者人口は2042年まで増え続けるとされている.東京都の高齢者人口は2045年まで増え続け,同時に高齢者救急も引き続き増加し続けると予想されている.私の経営する平成立石病院では近年85歳以上の高齢者の割合が増加している(図1).
厚生労働省(厚労省)の救急・災害医療提供体制等に関するワーキンググループ(以下,救災WG)における意見のとりまとめが2022年10月25日に公表された.また,東京都では2022年度地域医療構想調整会議が開催され,高齢者救急の問題点について13圏域ごとに話し合われた.本稿では両会議の結果を踏まえて高齢者救急について検討する.三次救急については救災WGでも論じられたので,今後の三次救急についても加えておく.
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