特集 地域医療構想を踏まえた病院機能の選択
自院の位置づけをどう考えて機能選択してきたか
急性期を中心とした病院における機能選択の考え方
牧野 憲一
1
1旭川赤十字病院
キーワード:
地域医療構想
,
地域連携
,
情報共有
,
地域医療構想調整会議
Keyword:
地域医療構想
,
地域連携
,
情報共有
,
地域医療構想調整会議
pp.26-29
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211337
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■はじめに
地域医療構想は2025年の新たな医療提供体制を構築することを目指して進められてきた.地域の中で将来の医療需要を見据え,それに向けて必要な機能と必要な病床数を確保することが求められた.確保するといっても,首都圏などの一部の地域を除いて,高齢化と人口減少が加速することをデータは示しており,病床過剰をどのように調整するかが計画の中心になりがちであった.特に,急性期病床の過剰が多くの地域で起きている.さらに,2019年には公立・公的病院の中で,その役割を十分に果たしていない医療機関として再検証対象病院が公表された.これにより再編統合が加速するかに思われたが,2020年に吹き荒れた新型コロナウイルス感染症の嵐の中で,さらなる見直しも起きている.本稿では,このような状況の中で,地方の急性期病院がどのように先を見据え,どのように進もうとしているのかを述べていく.
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