特集 平成の病院医療から次の時代へ
病院とテクノロジー—Electronic Health Record(EHR)の構築とArtificial Intelligence(AI)の活用
佐々江 龍一郎
1
1NTT東日本関東病院 総合診療科
pp.46-50
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210878
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●高齢化が進むわが国では,医療の質の維持・向上,生産性の向上のために積極的にICTを活用していくことにより,医療従事者の自己犠牲を伴う負担を最小限に減らし,持続性のある医療が提供可能になる.
●医療で導入すべきICTとして,EHRの構築とAIの活用が挙げられる.EHRにより診療所・病院および地域での医療情報共有の強化,医療データを活用した医療の質の管理や予防医療への効果が期待される.また,AIなどの診療補助ツールの活用により効率化と医療の質の向上が可能になる.
●従来の「病院完結型医療」から,診療所や病院が密に連携した「地域」が医療の主体となる「地域連携型包括医療」へのパラダイムシフトが求められている.ICTを活用したシームレスな医療連携のために,医療情報を集める中心はかかりつけ医と病院となり,それを統治する自治体が積極的に連携する必要がある.
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