特集 地域とともに進化する中小病院
人口減少社会において小病院が生き残るためには—保健・医療・福祉複合体としてのまちづくりと多角的連携の実践
黒澤 一也
1,2
1社会医療法人 恵仁会
2くろさわ病院
pp.210-215
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210667
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●当院は83床の小病院で,現在まで保健・医療・福祉の複合体としてさまざまな事業を展開してきた.しかし,時代の流れとともに法人全体の事業は整理縮小してきている.医療においては地域の医療情勢の変化とともに救急・手術件数が増加し,さらに新病院建て替えとともに患者数も増加し,近隣の医療機関・介護施設との連携強化,退院支援の強化などにより,療養病棟を地域包括ケア病棟に転換し経営の改善・安定を図っている.
●平成29(2017)年4月にJR小海線中込駅前に移転した新病院は,建物内に地元公民館が併設され市に貸与する形で運営されており,公民館や駅前に人が集まることが期待され,旧病院跡地とその周辺の再開発と周辺商店街の活性化により地域包括ケアシステムの拠点になることを視野に入れている.
●人口減少社会に向けて,当院のような小病院が生き残るために,まちづくりと多角的連携に取り組んでいる.
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