連載 病院勤務者のためのDPCデータ解析入門・9
ビジネス・インテリジェンスツールを用いた可視化(2)Quality indicatorの作成
村松 圭司
1
,
本野 勝己
2
1産業医科大学公衆衛生学教室
2産業医科大学病院医療情報部
pp.1013-1017
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210389
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今回は,DPCを用いた医療の質指標(Quality indicator:QI)の作成を行う.2014年11月に「OECD医療の質レビュー」で提言された日本の医療の質改善策の一つに「病院部門における質の監視と改善の向上」がある1).この中でもDPCデータなど既存のデータを有効に活用することが求められている.また,「病院情報の公表」が平成29年度より機能評価係数Ⅱにおける保険診療指数の中で評価されることとなった2).2011年から開始されている医療の質の評価・公表等推進事業(厚生労働省医政局)を契機とし,各医療機関の自主的な取り組みが拡大しており,質指標の公開が医療の質改善に寄与する事例も認められるようになってきている.医療の質指標の公開は医療機関の経営のみならず医療の質にも良い影響を与えることができる.DPCデータを継続的に分析し,各地域の実情に合った質の高い医療提供体制構築を目指していただきたい.
今回の参考資料「病院12月号.zip」もこれまで通り産業医科大学公衆衛生学教室のウェブサイト3)からダウンロード可能であるので,作業をしながらお読みいただきたい.
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