シリーズ・病院経営
病院経営戦略論序説(7)—北里大学病院の経営戦略—北里大学病院坂上正道院長インタビュー
田中 滋
1
,
坂上 正道
2
Shigeru TANAKA
1
,
Masamichi SAKANOUE
2
1慶応義塾大学・大学院経営管理研究科
2北里大学病院
pp.159-164
発行日 1987年2月1日
Published Date 1987/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209007
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経営戦略と戦術
田中病院経営を有効かつ効率的に行うためには,戦略と戦術の2面からのアプローチがともに不可欠な要件と考えられます.戦略志向だけ,あるいは戦術的管理だけという病院は(両方ともない場合よりはましとしても),近代的組織とは呼び難いのではないでしょうか.そこで,はじめに医業における経営戦略と戦術の相対的な位置づけを,簡単な図を使って確認したいと思います.
上位概念たる経営戦略は三つの要素によって規定されます.まず第1に,年々の出来事を超え,環境を超越して経営指導層が抱く,「何を果たしたいか」という存在の根本目的があげられます.病院でいえば,その組織に固有の使命,あるいは開設者の理念がそれに当たります.
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