特集 医療における民間活力の導入
医療における民活導入と医療経済への影響—医療供給面での可能性と限界
二木 立
1
Ryu NIKI
1
1日本福祉大学社会福祉学部
pp.1000-1006
発行日 1986年12月1日
Published Date 1986/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208954
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近年,医療への民活導入論が盛んである.それは,医療保障面での民活(公的保険の給付率・範囲の引き下げと民間保険による代替)と医療供給面での民活とに大別される.筆者は前者には基本的に賛成できないが,後者についてはその可能性と限界を分析的に検討すべきだと考えている.
民間医療機関が主体である日本の医療供給制度では,今後も「民間の創意工夫を生かした」効率化により,「医療の質を低下させない医療費節減」が求められている.筆者自身,長年,民間病院で「医療内容の向上と結合した経営近代化」に取り組んできた経験を持っている1).
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