特集 保険審査の問題点と対策
匿名座談会
保険審査をめぐって
A
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B
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C
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pp.929-940
発行日 1985年11月1日
Published Date 1985/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208707
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司会 最近相次ぐ医療費の抑制策が実施され,特に薬価基準が大幅に引き下げられ,5年間で45%下がったとか,老人保健法,退職者医療制度の創設により,保険財源の財政調整策が進められたり,あるいは健康保険法の改定による健保本人1割負担など,一部負担金の増大策が行われております.加えて今日の話題の審査支払いの強化も抑制策の一つの大きな柱になって,チェックシステムをがっちりやっていこうと,このように,病院を取り巻く経営環境が大変悪化しており,今後も続くであろうと見通されているわけです.
公私病院連盟(約900余病院)の経営収支の実態調査のデータでは,医業収支の赤字が,58年度に2.5%,59年は1.1%です.要するに,それだけの数の病院の平均値で赤字率が1〜2%である.ということは,年々大幅に上がってきているといわれる審査の査定率*が,最近,東京では0.8%が平均だといわれます.この査定率1〜0.8%の査定額は赤字額の大部分に相当すると考えると,それがもしゼロになれば赤字の大部分がなくなるんじゃないかという感じもないわけではない.そういった観点からも,今日のテーマは経営的にみても重要な意味合いがあるわけですので,ざっくばらんに本音で議論をしていただきたいと思います.
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