特集 第一線医療と医師の研修
川崎医大病院総合診療部の研修体制
山田 治
1
,
平野 寛
1
Osamu YAMADA
1
,
Yutaka HIRANO
1
1川崎医科大学附属病院総合診療部
pp.1043-1048
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208188
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最近,「プライマリ・ケア」はいわば一種の流行語のような感じを受ける.なんでもかんでもプライマリ・ケアと呼ばれ,その意味するものは各人各様ですべてニュアンスが異なっている.しかしプライマリ・ケアという名称が日本で使用されるようになり約10年が経過し,その内容も初期の混乱状態から徐々に統一されてきているように思われる,川崎医大ではプライマリ・ケアを実践する医師を養成する部門として新しい診療科の創設を検討した結果,総合診療部(大学の講座としては総合臨床医学)という名称が与えられた.1980年秋に総合診療部を新設し,1981年4月から実際的な診療活動を開始した.このように総合診療部は極めて歴史の浅い診療科であるが,他の大学にない独創性を有する部門と考えている.そこで,この総合診療部開設の背景,その特質及び研修体制をご紹介しよう.
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