小特集 第一線病院の手術室の運営
手術室の原価と手術料の問題
池田 貞雄
1
1医療法人新都市医療研究会君津会南大和病院
pp.673-675
発行日 1982年8月1日
Published Date 1982/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207800
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社会保険診療報酬点数の中で,特に手術料が,実際にかかった費用よりもはるかに安く決められていることは,筆者が外科医を目指して入局したとき(昭和32年),既に諸先輩の口から聞かれていた.そして手術を活発にする病院ほど赤字は増大すると言われてきた.
昭和57年2月11日,外科系学会社会保険委員会連合が,手術料決定の参考資料として,「手術報酬に関する外保連試案」を発表した.今回のこの外保連の発表は,外科系臨床医の立場と要望を明確にし,欲求不満をある程度解消させたものと思われるが,現実の第一線医療の中で,外科手術報酬の原価として妥当であるかどうか,筆者の病院での実例と比較してみた.なお,外保連試案は昭和52年度のものであり,南大和病院のものは昭和56年度のものである.
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