リハビリテーション院内から地域へ
地域療育活動とMSWの役割
平光 八郎
1
1長崎県立整肢療育園
pp.456-459
発行日 1982年5月1日
Published Date 1982/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207749
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病院における医療ソーシャルワーカー(以下「MSW」という)は,一般的に,医療スタッフの中での社会福祉的役割と機能を担った職種として理解されているが,いまだに身分法もなく,実態としても曖昧であることは否定できない.肢体不自由児施設においては,これが児童福祉法による「児童福祉施設」であると同時に,医療法による「病院」の全面適用施設であることからも,後者による医療スタッフの他,前者による福祉スタッフとしての「児童指導員及び保母」を位置づけている.そして,その任務と機能は「児童が日常の起居の間に,当該肢体不自由児施設を退所した後,できる限り社会に適応するようにこれを行わなければならない」(児童福祉施設最低基準第93条)として,収容児童に対する集団的及び個別的な生活指導=ケースワークを規定している.
このように肢体不自由児施設におけるMSWは,その発足当初から児童指導員及び保母のスタッフが担ってきたところであるが,近年,これらのスタッフから更にMSWとして独立分化してきている傾向も事実である.
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