特集 看護管理者教育の現状と課題
座談会
看護管理者教育の現状と課題
大川 喜代子
1
,
清水 嘉与子
2
,
辛島 佐代子
3
,
黒田 幸男
4
,
大倉 透
5
,
三宅 史郎
6
1神奈川県立看護教育大学校
2厚生省医務局
3日本赤十字医療センター
4済生会中央病院
5東京白十字病院
6日本大学病院管理学
pp.408-415
発行日 1982年5月1日
Published Date 1982/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207735
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量の問題から質の問題へ
三宅(司会) 戦後,看護婦問題,あるいは看護対策問題というと,昭和30年代から病床数の伸びが速かったために看護婦の量的な問題が顕在化していたわけですが,最近はすでに看護婦さんの質的な問題ということも言われるようになっております.
皆さん方の病院でごらんになると分かりますが,病院の中でいちばん多い職員というのは看護婦さんで,総婦長さんを筆頭に婦長さん,主任さんという方がいらっしゃるのですけれども,そういう方たちがどういう教育を受けてきたか,あるいはどういうふうに婦長さんや総婦長さんになったかということも問題となってきていると思います.1979年,日本病院会で,看護管理者教育の必要性に関する研究というレポートが出されましたが,全国の200床以上の病院の婦長さんへのアンケートで,婦長になる前に看護管理者のための講習を受けた人は2.1%しかいないんです.婦長になってからも受講は18.8%.現場の実践部隊の婦長さんが看護管理者のための教育を受けていないということを見てびっくりしたわけでございます.
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