特集 看護管理者教育の現状と課題
これからの看護管理者には何が必要か
早川 かつ
1
1藍野学院短期大学設置準備室
pp.399-402
発行日 1982年5月1日
Published Date 1982/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207733
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はじめに■
看護管理とは,「看護の対象への看護サービスを間接的にささえる一連の仕事を行う過程である」と波多野梗子先生1)は述べておられる.また昭和36年のWHOの看護管理ゼミナールでの定義2)によると,それは極めて広い範囲のものを含んでおり,それまで狭い意味で看護管理と呼ばれてきた病院の中での看護管理だけではなく,国のレベル,都道府県のレベル,更に保健婦活動や看護教育もこのなかに含まれることになっている.したがって管理の仕事を受け持つ人にはそれらのレベルによって,それぞれの担当者がいるわけである.病院で一般に管理者と呼ばれる人々には,看護部門内の総責任者である総婦長,病棟の管理を行っている婦長あるいは病棟婦長,もっと一人ひとりの看護婦と結びついている主任看護婦がある,これらの看護管理者はその種類によって,持っている仕事の内容と責任の程度は異なることはいうまでもないが,この場合共通なことは,看護サービスの目的を達成するための仕事のすすめ方として管理的機能が用いられるということである.よい仕事をするためには,その仕事に従事する人々の質がよくなければならないし,また仕事というものはただすればよいというのではなくて,合理的効果的に成果を挙げなくてはならない.
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