寄稿
診療録管理・情報処理システムの展望—ストックホルムカウンティの事例を中心として
西本 至
1
1厚生省医務局総務課医療システム開発調査室
pp.672-674
発行日 1981年8月1日
Published Date 1981/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207532
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
近年,我が国でも広義の病歴もしくは診療録(medi-cal record)管理や情報処理システムに対する関心が高まっている.その理由としては,医療分野での種々のニーズを満たすためには医療の客観的情報が必要であり,診療記録が疾病統計,業務統計,臨床研究などの各種の医療活動に多角的に利用される基礎データであることが再認識され始めたことが考えられる.いずれの使途に力点が置かれるかはそれぞれ病院の方針によって異なるが,今後多くの病院がなんらかの形でこのシステムを取り入れる傾向が増すことは疑いない.そこで本稿では,主にスウェーデンのストックホルムカウンティでの診療録情報システムの現状を紹介しながら,我が国における今後の課題や展望について検討を加えてみたい.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.