設備機器総点検
床ずれ防止エアーマット
藤森 貞子
1
1浴風会病院
pp.417
発行日 1981年5月1日
Published Date 1981/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207464
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当浴風会病院は65歳以上の老人を対象とした300床の老人専門病院で,特に一般内科急性疾患,亜急性疾患,慢性疾患を含む入院患者の約半数は寝たきりの患者で,日常生活のすべてに全介助または部分介助を必要とする患者である.したがって,長期の入院患者も多く,合併症の予防,関節の拘縮・変形の予防,転倒による大腿骨頸部の骨折等の予防に重点をおいて,ケアを行っている.
寝たきり患者の多い病棟であるため褥瘡を作らないように皮膚の清潔,乾燥(清拭,マッサージ),体位交換,栄養強化など一連の予防的基礎看護は行っている.しかし重症末期の患者,全身衰弱著明,浮腫,栄養障害,循環障害などの患者には予防しきれない場合もある.また褥瘡の発症により家庭看護も限界に来て褥瘡治療の目的で入院される患者,他の病院から褥瘡の発症されている状態で当院に転入される患者も少なくない.幸い当院には寝たきりの状態でも入浴できる特殊浴槽も各フロアに設置されているので,医師の許可を得て週1回の入浴を励行し,また褥瘡の程度(発赤,水泡,潰瘍性,壊死状態)によって創面に適した治療を行っているが,それと同時にエアーマット(サンケンマット)を併用している.
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