特集 小児喘息対策
小児喘息の最近の動向
心理面から
吾郷 晋浩
1
1九州大学精神身体医学
pp.309-312
発行日 1979年5月15日
Published Date 1979/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205832
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■はじめに
小児の気管支喘息(以下,喘息と略記)の発症ならびにその後の臨床経過に,心理的な因子が重要な役割を演じている場合が少ないことは,すでにMiller & Baruch1)の "Maternal rejection theory",Abramson2)の "Mutual engulfment theory",Peshkin3)4)の "Parentectomy" やPurcellら5)6)の "Reversed parentectomy" の概念などによってよく知られている.とくに,Parentectomyの概念は,わが国においても,施設入院療法として生かされている.
本稿では,これらの考え方を考慮に入れて,最近の小児喘息に関する研究の動向について,二,三のテーマにしぼって述べてみたい.
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