海外の医療
40人の見たUCLA Medical Center (6)—虎の門病院のUCLA見学プロジェクト
宇田川 晴司
,
若林 みゑ子
pp.317-320
発行日 1981年4月1日
Published Date 1981/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207439
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UCLA見学
外科レジデント制度を中心に
私は外科レジデントの代表としてUCLA付属病院見学に参加させていただいた.他の方々同様,私もその設備,病棟の体制等,多くの点に驚かされ,底を流れる徹底した合理性に強い感銘を受けた.
ごく具体的な例のみを挙げると,例えば, ①病棟にはunit coordinator-clerkという職種系統がhead nurse-nurseという系統と独立して存在し,我我の感覚では看護婦や医者の仕事と考えられているものの多くを,確実に遂行している. ②病棟には,独立した記録室があり,そこには検査データ等をdisplayしてくれるコンピュータ端末もある. ③Telscribeという仕組みがあり,アナムネを電話に向かってしゃべると,次の日にはタイプになって上がってくる.チーフレジデントはいつも小型テープレコーダーを持ち歩き,これに吹込んだことも,タイプされて来る.自分で読み直し,サインすると,そのままドクターチャートの一部になる. ④Crush cart teamなるものが持回りで,救急室のレジデント,他のレジデント,ナース,吸入療法士,薬剤士,麻酔医で組まれており,院内救急の際呼び出され,受持ちに交代するまで救急処置に当たる.
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