特集 病院図書室
病院図書室のリファレンス・ワーク
川原 佳子
1
1星ケ丘厚生年金病院図書室
pp.1004-1008
発行日 1979年12月1日
Published Date 1979/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207030
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従来,図書館の持つ機能は人と資料,あるいは人とその資料中に含まれる情報との結びつきを広め,深める媒体としての役割を果たすことにある.この媒体機能には二つの側面があり,図書館資料の保存と利用がこれに当たる.この働きを果たすために,各種資料の選択,収集,整理,施設・備品の維持管理,それと「利用サービス」と呼ばれる利用者に対する直接的サービスが行われる.今から述べる「リファレンス・ワーク」は「閲覧・貸出業務」と並んで,この直接的サービスの重要な要素となるものである.
情報量が増大し,コミュニケーションの手段と内容が多様化している現代では,規模の大小,館種を問わず,一館のみの所蔵資料で利用者の要求をまかなうことは不可能である.そこで,単に収集した資料を保存しているだけで利用サービスが欠落しているならば,それは書庫としての役割は果たしえても図書館の名に価しないということができよう.
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