読者の声
病棟計画のPPC指向,他
勝村 一郎
1
1大建設計
pp.88-89
発行日 1977年3月1日
Published Date 1977/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206190
- 有料閲覧
- 文献概要
入院病棟というと患者が1日中ベッドで横たわっていると思いがちだが,現実には多くの自由に動き回れる人達がいて暇を持てあまし,廓下を動き回っている.ほかに場所がないから食事・談話・読書・喫煙・テレビ・ラジオ・ゲーム等から着替えまですべて自分に与えられたベッドとその回りの狭いスペースで行っている.このような現実が病人にとって望ましいのか,不満はないのか,病棟に何が欠けているかを探る必要があると思う.
現在の病棟は看護単位により成り立っている.看護単位は直接病棟の計画を左右し,その変遷と共に変化する.戦後わが国の病院は大きく変革したが,同時に病院建築にも大きな変革を要求した.しかし歩行患者の割合が75%にのぼる現状の中で,患者の1日24時間の生活の場として病棟を見直す時期に来ているのではなかろうか.
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.