ホスピタル・トピックス 建築
東洋医学総合研究所
伊藤 誠
pp.64
発行日 1976年3月1日
Published Date 1976/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205857
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明治8年,医師の資格試験が西洋医学によって行われるように決まってから,長い間日本の医療を支えてきた中国系の医学は日陰もの扱いになってしまった.それがここ数年来,改めて漢方を見直そうとする気運がにわかに高まり,一部では秘かなブームをさえ呼んでいる.漢方には確かに西洋医学の盲点を補う優れた面があることは大方の認めるところであるが,他方,必ずしも分析的な手法に乗らない,いわばベールに包まれた部分があることも事実である.
この東洋医学を組織的な研究の軌道に乗せた上で,必要とあらば随時西洋医学との比較検討も行っていこうという趣旨で設立されたのが東洋医学総合研究所である.場所としては北里研究所の構内で付属病院に隣接する位置が選ばれた.
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