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「朝日市民教室〈日本の医療1〉病人は告発している」
穴沢 咊光
1
1穴沢病院
pp.92
発行日 1973年10月1日
Published Date 1973/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205141
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煽情的な‘医者ワルモノ論’——告発には相応の医学的根拠が必要
‘告発’ばやりの世の中である.とくに医療荒廃の諸悪の原因を一方的に医師の職業倫理の低下になすりつけたような‘告発’ものは,俗受けもするし,出版企画として十分に利潤を生むご時勢らしい.困ったことである.
本書は医療制度の欠陥により,または医療側の手落ちにより,自分や肉親が生命を失い不治の障害をこうむった人びと,または生命を失い障害をこうむったと称している人びとの呪詛と怨念にみちみちた手記やルポを集め,小児科医で医事評論家の松田道雄氏がその1つ1つに注釈をつけ,患者の側から日本の医療を告発しようとする出版である.
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