精神医療の管理・12 臨床心理員(CP)の業務
2.一私立病院におけるCPの役割—新武庫川病院心理室小史および今後の展望
松永 一郎
1
,
久野 能弘
,
木下 功
1兵庫医科大学
pp.50-53
発行日 1972年12月1日
Published Date 1972/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204856
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はじめに
現在,われわれ新武庫川病院臨床心理室は,対外的にも内部的にも大きな変動期にある.去年11月22日に学校法人兵庫医科大学が認可され,森村茂樹院長が理事長に就任したことは周知のとおりであるが,武庫川病院の発展に伴って,現在の新武庫川病院心理室の母体たる武庫川病院心理室は,種々な変遷をたどってきている.すなわち,34年に新武庫川病院が設立され,その後,新武庫川病院が総合病院の形態を整えるに従って,武庫川病院心理室は精神科医局から独立し,心理部として各科の臨床心理的アプローチの要望に応えてきた.
そして,去る46年4月に至り,医大設立の動きに伴って20年に近い歴史をもつわれわれの心理室は,新武庫川病院に移転し,新たな歩みを始めているのである.編集部からわれわれに与えられたテーマは,われわれの病院の心理室の現状を報告せよとのことであったが,上述のように,われわれは,なお病院全体の機構の変動の中で,非常に流動的な位置にある.
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